田村麻奈実が待ち合わせの場所に指定された喫茶店に現れたのは正午5分前だった。
中間試験の最終日を終えたあとの帰宅途中の姿である麻奈実は、弁展高校の制服を
着用し、眼鏡にショートカットというどこにでもいる普通の女子高生に見える。
「えーと、確か赤いノートパソコンを持った女のひとで……」
待ち合わせの目印で聞いていた特徴の女性は、すぐに見つかった。
喫茶店の一番奥のテーブルに腰かけ、こちらを見て微笑んでいるモデルのような美しい女性。
「あ、あの…目黒さんでしょうか?」
「はじめまして。田村麻奈実さん。目黒真紀ともうします。どうぞおかけになって」
自らを真紀と名乗ったその女性は、スーツ姿の20代半ばぐらいの女性だった。
真紀は緊張気味の麻奈実を和ませようとしているのか、終始微笑みを絶やさない。
「じゃあ、早速はじめましょうか。このお仕事の内容はもうご存じですよね?」
「あ、えと。はい。個人撮影会のモデル……というお話だったと」
「そう、スカウトの私が言うのもアレだけど、簡単なお仕事よ。ちょっと恥ずかしいかもしれないけど」
「このアルバイト、本当に私で大丈夫でしょうか、私ぜんぜんかわいくないのに」
麻奈実は自信なさげに問いかける。

確かに十人並みのルックス――言い換えれば平凡な女子高生の容貌である麻奈実が
モデルのバイトに不安があるのも致し方ないかもしれない。
「大丈夫よ。あなた十分にかわいいし、普通の女子高生っていうのが魅力的なのよ」
「でも、眼鏡でスタイルも良いとはいえないし…」
「美人イコールいいモデルじゃないの。あなたのような普通の女子高生を求めてる写真家もいるのよ」
真紀の熱い説得を聞いて、麻奈実は少し落ち着いたようだった。
(そう、<フツーの女子高生>を求めてる男たちがいるのよ。フフフ)
真紀の微笑みの仮面の下で、どす黒い情念が渦巻いていることなど麻奈実にはわかるわけがなかった。
「えっと、履歴書と学生証を持参していただけたかしら?」
「あ、はい。あと、言われてたスナップ写真も」
田村麻奈実の個人情報や、身分の証しの詰まった封筒を受け取った真紀は中身を確認している。
「えーと、一応確認なんだけど、志望理由は、ぶっちゃけお金よね?」
「あ、あの…は、はい。わけあってまとまったお金が必要なんです」
目を伏せがちに話す麻奈実。
家庭の事情か、それとも友人のためか、ともあれ今は真紀は理由を聞くことはしなかった。

「続けて、いくつか質問するね。今、彼氏とかいる?」
「え、あ、あの、い、いませんよ。いません」
予想していた質問とは違ったせいか、麻奈実はひどく慌てているようだ。
「ちょっと見てたんだけど、この喫茶店に入る前まで男の子と一緒だったよね?」
「きょ、きょーちゃんは友達というか幼なじみというか…あ、あの……」
顔を赤らめ、しどろもどろになる麻奈実を見て、真紀は確信していた。
(この子、片思いかしら?それとも、男の子が奥手なのかしら。いずれにしても生娘っぽいわね)

「ごめんなさい、きょーちゃんというコには内緒のバイトなのかしら。もう聞かないわ」
「あ、あのそんな。気にしてませんから。大丈夫です」
すこし改まった表情で答える真紀を見て、麻奈実も恐縮している様子だった。
「では、最後の質問ね。健康管理というか、体調管理のためにみんなに聞いてるんだけど……」
「あ、はい。なんでしょうか」
「麻奈実ちゃん、直近の生理はいつかしら?水着モデルの仕事とかあったら調整しないといけないから」
「え。えと…2週間ぐらいまえです」
素直に答えた麻奈実を見て、目黒真紀は内心でほくそえんだ。
女性である真紀に対しては特に抵抗もなく答える娘が多いが、田村麻奈実も疑問は感じていない様だった。
(フフフ。排卵周期的にはばっちりね。予定通り、いますぐに<お仕事>いれなきゃ)
「ありがとう。じゃあ、早速で悪いんだけど、カメラテストしたいから車で移動しましょうか」
静かに会計をすませ、喫茶店を出ていく美女と女子高生の姿に不審を抱くものなど誰もいない。
これが地獄への片道切符であるなどとは、当の本人の麻奈実ですら気付いていなかった。

二人が軽い世間話をしながら到着したのは、薄暗い闇を蛍光灯が灯す地下駐車場だった。
真紀が運転する車が停まったとき、麻奈実はこの場所が何処だかよくわからなかった。
「あ、あのぅ。ここは…」
「普段は事務所でカメリハやるんだけど、あいにく塞がっててね。ホテルの一室を借りたの」
申し訳なさそうに釈明する真紀に案内され、地下駐車場から部屋の中に入ったとき、麻奈実は少し驚いた表情を見せた。
ピンク色の壁紙、カラオケの機械、キングサイズの大きなダブルベッド、ガラス張りのバスルーム。
それはシティーホテルを予想していた麻奈実のイメージとは大きくかけ離れたものだった。
「あ、あの。このホテルは…」
「ごめんなさい。どこも満室で、ここしかなかったの。さすがに分かるわよね――ラブホテルって」
「は、はじめて来たので、そ、そのちょっと驚きました」
女子高生らしいウブな反応を示す麻奈実を見て、目黒真紀は相好を崩した。
「じゃあ、形式だけなんだけど何枚か撮るね。制服のままでいいから」
真紀はバッグから取り出したデジカメで麻奈実の姿を収めていく。
「少し笑って……そう。次はピース……ちょっとおふざけしてジャンプ」
言われるがまま、ぎこちない笑顔やポーズをする麻奈実の姿がメモリに記録されていく。
それは制服姿の女子高生のごく普通の写真であったが、唯一つ尋常でないのは
その写真の背景がラブホテルであることだった。
麻奈実本人は気付いていなかったが、ベッドの上で横たわるその姿とともにコンドームやラブローションなども
一緒に写真に収められている。
もし、この写真を知らない人物が見れば行為の前にラブホテルではしゃぐ女子高生にしか見えないだろう。
「いい<スナップ写真>が撮れたわ。あとでメールで送ってあげるね。きょーちゃんにも見せてあげたら?」
「そそそ…そんなのしませんよ」
顔を赤らめ恥ずかしがる清純な少女の姿は、これで見納めになるかもしれない。
そう思いつつ、真紀は次の行動に出た。
「はい、じゃあ面接とカメリハは終わり。この契約書にサインしてくれるかな?」
真紀に言われるがまま、麻奈実は小さな文字が両面にびっしりと印刷された書面にペンでサインをして拇印を押した。
そこに何が書かれているのか、自分が何を誰と契約したのか、などということは気にも留めていない。
この短い間に、話し上手で美人の真紀と打ち解けた麻奈実は、完全に目黒真紀という女性を信用していた。
微笑みを返す美人スカウト、目黒真紀の眼に暗い陰が宿ることにも麻奈実は気付かない。

「あ、ごめんなさい。ちょっと電話に出るわね」
契約書を受け取った直後、真紀は着信音が鳴る携帯電話に出て小声で通話し始めた。
『えぇ、そうです。いま終わりました。はい……はい、大丈夫ですよ。今からでも……』
電話を切った目黒真紀は、麻奈実に申し訳なさそうに話し始めた。
「ごめんなさい、麻奈美ちゃん。急で悪いんだけど、今から撮影会に出てくれるかな?」
「え?い、今からですかぁ?」
「そう、ここで。あと10分ぐらいでカメラマンが来るわ」
「こ、こころの準備が……」
「ギャラは倍増しにするから…3時間の契約でおねがい!私を立てると思って。どうしても今って先方が」
頭を下げ、切実に語る真紀の姿を見てしまうと、麻奈実は断りを入れることはできなかった。
「わかりました。あまり遅くならなければは大丈夫です」
その決断が、己の運命を変えるものだとは気づいていない。
そう、これがこの少女の運命なのだろう。

「ありがとう!!すごく助かるわ。で、お願いついでなんだけど…わたし次のスケジュールがあるの……」
麻奈実が真紀から聞いたのは、このまま彼女が麻奈実を置いてホテルから出ていくということだった。
目に見えて不安の表情を浮かべる麻奈実に対して、真紀は話を続ける。
「3人お客さまが来るわ。麻奈実ちゃんが初心者だって話してあるから。で、この封筒も手渡してもらえればOKよ」
「でも、あの…その…」
あたふたと慌てる田村麻奈実を尻目に、真紀は身支度を整えて出立の準備をしている。
「じゃあ、お願いね。ギャラははずむから。なにかあったら携帯に電話を。すぐに駆けつけるから」
目黒真紀は麻奈実に部屋のカードキーと名刺、それにノリで封緘された茶封筒を手渡すと、もう一度深く
謝罪してから、あっという間に部屋を出て行った。
手渡された名刺には、目黒の携帯電話番号が記されている。
あわせて受け取ったなんの変哲もない茶封筒は<お客様各位>と宛名書きがある。
ただ、少し気になるのは、その封筒に書いてある<個人情報在中>という注意書きだった。
呆然と見送った麻奈実は、自分が一人でラブホテルに残された制服姿の女子高生であるということに改めて気付いた。
「ちょ、ちょっとこわいかも…」
その不安は、約10分後に的中することになる。

電子ロックのドアが外から解錠される音のピーという電子音がラブホテルの部屋の中に響いた。

「よいしょっと、会場に到着。お、モデルさんはもう居るのか…」
掛け声とともにドアを開けて現れたのは、眼鏡をかけた中年の男だった。
一見普通に見えるが、耳に大量のピアスを装着しているのが歳に不相応な感じだ。

「ハァハァ…荷物重いなぁ。モデルさん、こんにちは」
続いて現れたのは、体重100kgはありそうな巨漢
の中年の男。

肩で息をして激しく汗を流しているのが暑苦しい。
「うわ、すげー会場!!ていうか、もうオンナノコ居るし」
三人目の男は、頭髪がバーコード状のスーツ姿の中年男性だった。
話し方に特徴があるというか、声の抑揚や話の内容が異様な感じがした。

三人の「お客様」はあらためて、モデルである田村麻奈実に自己紹介をした。
「高田です。はじめまして」
会釈する眼鏡の中年男。どことなく冷たい印象を田村真奈美は受けた。

「フゥフゥ…馬場です。よろしく。ここ、あっついなぁ…」
相変わらず汗を流している太った男。見ている麻奈実も暑苦しくなってきそうだった。

「新橋だよ。よろしく~」
頭髪に反比例して異様にテンションの高い3人目の男に、麻奈実は少し身を引いた。
この自己紹介の時点で、麻奈実はある共通点に気付くべきだった。
高田、馬場、新橋……そして目黒真紀。
すべてに共通する山手線の駅名――それは目黒を含む全員が偽名である可能性が高いということだった。
だが、極度に緊張していた麻奈実はそんなことに気を回す余裕もなく聞き流していた。
「こ、こんにちは。た、田村麻奈実です。よろしくお願いします。あの、これを目黒さんが渡すようにと…」

固い面持ちで、麻奈舞は
目黒真紀に頼まれていた茶封筒を眼鏡男の高田に手渡す。
「麻奈実ちゃんか。よろしく」
高田は封筒の中身の書類を確認して、他の二人にも一部づつ手渡す。
そこにはモデル、すなわち麻奈実のプロフィールを記してあるようだった。
「弁展高校二年……制服は本物か」
まるで人形でも見るように眼鏡の奥から冷たい視線を投げかける高田。
「身長160、体重50、84の59の86か。ストライクゾーンど真ん中。フフフ」
スリーサイズまで書いてあるのか、巨躯をゆすってに喜ぶ馬場。
「あ、しってるよ。和菓子の田村屋。ていうか家ちかいじゃんか。」
新橋の奇妙な声を聞いて、麻奈実は背筋が寒くなった。
(もしかして家の住所まで?そんなの聞いてない……)
三人三様の反応を見て、麻奈実は後悔していた。なんとか帰りたいという思いが強くなる。
だが、そんな思いをよそに、三人は様々な機材を準備し始めた。
デジタルカメラやビデオ、三脚やモニター、そしてパソコンまで持参している。

「では、今から3時間の撮影会開始ね。一応、規約を確認しようか」
「え、えと…規約って……」
高田が冷静な声で暗唱しはじめた。
「その1、モデルならびに撮影者は時間厳守のこと。途中退出、中断は厳禁」
続けて馬場が読み上げる。
「その2、モデルは可能な限り撮影者のポーズや衣装や小道具の指示に従うこと」
最後に新橋もにやけ顔で言い放つ。
「その3、モデルと撮影者は相互に深い親睦を図ること」
彼らが言っていることは、一見普通に聞こえるが、麻奈実は事前に規約があるとは聞いていなかった。
この規約の意味――いや、その解釈が彼女に苛烈な運命をもたらすことになる。

「そういうことなんで、楽しい3時間にしような」
「今日の<一番槍>は俺!!すげー大ヒット」
「ちぇ、JK回の今日に限って三番手とはついてねー!!」
山手線トリオの三人は、意気揚々として、いや目をギラギラと輝かせて麻奈実に視線を注いでいる。
「あ、あの…いちどスカウトの目黒真紀さんに電話を……」
三人の会話に割って入った麻奈実は、鞄の中から自分の携帯電話を取り出した。
その携帯電話をすばやく高田が奪い取る。
「あ、なにを」
「言ったろ。途中で中断はできねーって。もう始まってんだよ」
先ほどまでの冷静な態度は一変し、眼鏡男の言葉尻が乱暴になっている。
「じゃあ、これは一時ぼっしゅー」
新橋が麻奈実の鞄を手にした。
いや、没収と言いながら、すぐに床の上にに鞄の中身をぶちまけ、許可なく検分している。
「あ。ナプキンみーっけ」
出てきたポーチの中をまさぐって生理用品をみせびらかすサラリーマン風中年の新橋。
だが、麻奈実が最も驚いたのは<一番槍>を名乗った馬場の行動だった。
馬場はすでにズボンと下着を脱ぎ去り、下半身が丸裸になっていた。
毛深い足、突き出たメタボ腹、そして異様に濃い無駄毛が醜い。
そして、その馬場の中央にある<突起物>が、嫌がおうにも麻奈実の目に飛び込んでくる。
「きゃぁっ!!」
絶叫し思わず目を覆う麻奈実をものともせず、巨漢の馬場はお姫様だっこで麻奈実を
ベッドの上に持ち運びあおむけに寝かせた。
いや、その行動に対する麻奈実の受け止め方は違った<デブの中年男に押し倒された>のだ。
「グフフ。じゃあ、コスチュームの指示ね。まず下着になってもらうよ」
飽くまで撮影会の体裁に乗っ取ろうとする馬場だったが、麻奈実はそれどころではない。
100Kg近い体重の馬場にのしかかられ、左右の腕には高田と新橋ががっちり押さえている。

「いやあっ!!誰かたすけて!!」
少女がいくら叫んでもラブホテルの防音の前には無力だった。
あっという間にブラウスは取り去られ、白い肌と白いブラジャーが露わにされる。
<コスチューム指示>と称して制服のスカートも乱暴にめくられる。
「お、やっぱ白か。下も白だし。地味なJKだなー」
馬場の感想の通り、人に見られることなど意識していない普段着用の普通の下着だった。
高田はハンディカムで、新橋は一眼で、その姿をとらえている。
それにベッドの周囲に乱立した三脚の上のビデオカメラがあますところなく麻奈実の肌を記録していた。
「じゃあ、次は芸術的にヌード撮影いってみよう」
下着撮影ですら許した覚えのない麻奈実にとって、その言葉は恐怖そのものだった。
その上、馬場の右手にはナイフが握られている。
「や、やめて…」
<撮影会モデル>が絞り出す悲鳴など意に介さず、馬場はナイフでブラとパンティを切り裂きむしりとる。
「キター。麻奈美ちゃんのマン毛丸見え~」
狂喜、いや狂気の奇声をあげる新橋と、黙々と撮影を続ける高田が対照的だ。
馬場の陰毛にくらべて、はるかに控えめで薄い麻奈実の陰毛が三人の中年男にさらされる。
「ていうか、ピンクの乳首も最高。グフフ」
桜色の乳首に、上から見下ろす馬場の涎が垂れて濡れ光る。
そのおぞましい感触と、裸体を晒したうえに撮影されているという羞恥から麻奈実は小刻みに震えている。
だが、これで撮影会が終わりになるはずがなかった。いや、まだ始まって3分も経っていない。
「よーし。じゃあ規約どおり<親睦を深めよう>」
調子に乗った馬場は、自らの股間に手をあてがい、分泌液が濡れ光る亀頭を麻奈実の秘裂に押し当てた。
「ちょっ…そ、そこは!いやぁっ!!」
絶叫するのも当然だった。麻奈実にとって最も大事なもののひとつが奪われようとしているのだから。
「大丈夫、大丈夫。さきっちょだけだから。さきっちょだけ」
まるで本番をいやがる風俗嬢を相手にしているような感じの馬場は、にやにやと笑いながら
腰を小刻みに動かして亀頭をなすりつけている。

「それに親睦を深めてるだけなのに。まるでレイプみたいじゃないか」
押し倒した体勢で徐々に腰を沈めながら、うそぶく馬場。
「そうだな、笑顔が欲しいな。絵的にさ」
眼鏡をぎらつかせ、注文を出す高田。
「記念に麻奈実の携帯でも撮ってアゲル」
相変わらず声が不気味な新橋。

「じゃあ、<ポーズ>指示ね。笑ってピースしてよ」
馬場は亀頭の先端を今にも押し込みそうな体勢で指示を出した。
「そ、そんな…いや……」
「オラ!!指示に従え」
高田が見た目とは裏腹に乱暴な物言いで恫喝しはじめた。
「はやく従わないと、俺このポーズ維持できないよ?なんか腰が勝手にさ…」
脂汗を流して腰を入れてくる馬場。亀頭の先端は麻奈実の陰唇に沈む寸前だ。
「ほら、初エッ…じゃねーや初撮影会の記念だヨ。写メ素材を撮ってあげるから!!」
頼みもしないのに、新橋は麻奈実の携帯電話で挿入寸前の裸身を撮っている。
「ハハハ!!はやくピースしないと、馬場ちゃんハメちゃうよ?ハメ写メになっちゃうよ」
「ハァハァ。もう…我慢できない」
「ホラ。はやくポーズとれや!!」
混乱の極みに達した麻奈実は、言われるがままピースのポーズをとる。
「あ、あの…どうか入れないで…」
「はやく笑えっつてんだろ」
麻奈実を追いこむのは、新橋の嘲笑や高田の恫喝だけではない。
馬場の腰の動きが切羽つまったオスのそれになってきている。
(笑顔のポーズをとれば大丈夫なの?まさか本当に入れないよね?)
意を決した麻奈実は恐怖と羞恥に震えながら、ひきつったような固い笑顔を浮かべた。

「よーし、いい画が撮れたぞ。まだまだ時間はたっぷりある」
「ウハ、この写メ素材、新品最後の写真かもよ」
囃したてる二人の外野の声を受けて、馬場は鼻息を荒くして一方的に言い放った。
「その笑顔。もうOKだよね?もう和姦だよね?もっと<深く>親睦しよう!!」
そして、先っちょだけという宣言など無かったかのように、馬場は腰を一気に入れた。

「ぎっ?いっ!!いったぃ!!いやぁっ!!」
カウパー粘膜まみれのそれが、麻奈実の柔壁を割り裂いて押し入った。
「お、きっつ。生JK最高!!」
ゴムを間に挟んでいない、肉と肉が直接触れ合う快感に馬場は狂喜した。
麻奈実の太ももを抱え上げ、正常位の体勢でメタボ腹を密着させ、激しく腰を打ち付ける。

試験休み明けの真昼間に、堂々とラブホテルに連れ込まれて純潔を奪われるなどとは
麻奈実にとってはまさに悪夢のような――そう白昼夢のような出来事だった。
「いやぁっ!!誰か、誰かたすけて!!きょーちゃん!!きょーちゃん!!」
無意識に幼なじみの名前を連呼する麻奈実を、カメラは冷徹に記録していく。
「ハァハァ。きょーちゃんって彼氏か?悪いね、きょーちゃん。お先に食っちまってさ」

「いやぁ!抜いて、もうゆるしてぇっ!!」
痛みと恐怖で絶叫しても、馬場の腰の動きは止まらない。いやむしろ激しさを増しつつある。
「フゥフゥ…すげー気持ちいい。そうだ、キスシーンも撮らなきゃな」
馬場は宣言するや否や、カサカサに乾燥した唇を麻奈実の艶やかな唇に重ね合わせた。
「むっ!!ぐむむっ!!」
逃げる間もなく髪をつかまれ、顎を押さえられた麻奈実は、誰にも許したことのない唇を奪われた。
正常位で交わりながら、唇を重ね合うその姿は、愛し合う二人にこそふさわしい体位なのだが
真面目そうな女子高生と、ぶくぶく太った中年男がカメラに囲まれて交わる姿は、あまりにも異様だった。
(やだっこのおじさん舌を…やだぁっ!!)
唇を割り裂いて、馬場の舌が麻奈実の口内へと侵入する。
顎をつかまれては噛むこともままならず、あろうことかジュルジュルと耳触りな音を立てて唾液まで流し込んでいる。
甘い思い出になるはずの初めての口づけが、中年男とのディープキスとは、麻奈実にとって残酷な運命だった。
大量に流し込まれる唾液にカレーやラーメンの匂いが混じっているのも麻奈実の思い出を穢す要素だ。
(やだ、きたない!!おじさんのつばが…それにくさい!)
麻奈実の瞳から自然と涙があふれ、同時に口元からは中年男の唾液が涎となってあふれ出す。
<キスシーン>、すなわち少女の涙と、馬場が注ぎん溢れ出した泡だらけの唾液が
枕元を濡らしている姿を、ハイビジョンカメラが余すところなく記録していく。
(もうゆるして、もうやめて!!こんなキスはいやぁ)

麻奈実は唇を塞がれ絶叫することすらゆるされず、馬場に奪われたファーストキスの苦しみを味わっていた。
唇に注意を奪われていた麻奈実だったが、下半身の激痛が次第に増していることにも気付いた。
ギシギシとベッドが巨体の動きに合わせて軋む音が大きく、速くなっている。
そう、馬場のピストン運動が速く、激しくなっているのだ。
そして麻奈実の唇が唐突に解放された。
永遠に続くかとも思えた汚物に等しい唾液の交換行為を終えたと同時に、馬場は麻奈実の耳元でささやいた。
「もう出すよ。ハァハァ。このまま出すよ。ハァハァ…いいよね?麻奈実。いいよね!!いくよ!!」
まるで愛しい人にささやく言葉のように耳元で宣言した馬場は、巨体の下敷きになっている少女の返事も待たずに
胎内へと己の欲望の塊を放った。
あっという間の出来事だった。大量の液体が麻奈実の中に注ぎ込まれ、その瞬間をカメラがとらえていた。
「え?え?まさか…うそ、やだ!!やぁっ!!」
絶叫する麻奈実をよそに、満足したメタボ男はようやくベッドから下りた。

ようやく自由になった麻奈実は、ベッドの上でしばらく呆けていた。
「フゥフゥ…この子いいモノ持ってるよ。たまにこういう真面目っ娘の初物とやれるのが、この会のいいところだよ」
「お前はいつも出しすぎなんだよ。みろよザーメン漏れてんじゃねーか。二番手のことも考えろ」
「ウヒャ。新品終了。中古品からいっぱい血が出たよ~」
三人の男たちが思い思いの感想を漏らしながらカメラのフラッシュを焚いている。
(逃げなきゃ…)
ゆっくりと起き上った麻奈実の視界に入る血で染まったシーツが、現実をつきつけた。
鼻息の荒いこの汗だくのメタボ中年が、自分の初めての相手だとは思いたくなかった。
それも、この醜いデブ男の体液が許しも得ずに自分の胎内に放たれたという事実。

そして、今も静かに動作している無数のカメラがベッドの上の麻奈実の姿をとらえている。
押し倒され、脱がされ、あげくにピースサインで笑みを浮かべる姿も…
馬場がどす黒い怒張を沈めて醜い太った身体で交わる姿も…
いきなり唇を奪われ、涎を垂らして泣いたファーストキスの姿も…
いまこうして、股間のシーツを穢す破瓜の血と男の精液を垂らす姿も…
麻奈実の初体験の一部始終が3人の男が持ち込んだ機材にすべて記録された。

(とにかくはやくにげなきゃ)
ドアに向かって駆け出そうとした麻奈実の手首に、冷たいものが触れた。
「おい、次があるっていったろ。それにまだ3時間経ってねぇ」
カチャリという音と共に、麻奈実の両手首に金属の感触が伝わってくる。
後ろ手の体勢にされた両腕には金属製の手錠が光っていた。

「あのデブと違って、俺の<ポーズオーダー>は少々酷だぜ」
ニヤリとほくそ笑むピアス男の姿に、麻奈実は絶望した。
「衣装も小道具もいっぱいあるしな」
手にした麻縄のロープ、男の持ち込んだ鞄から見え隠れする蝋燭や無数の拘束具。
それが男のいう<衣装や小道具>であることは容易に想像できる。
「たすけて、もうゆるして」
処女を奪われた直後の女子高生の哀願は、このSM男にとっては火に油だった。
「いい声で泣いてくれよ」
ピアス男の微笑みが、麻奈実には悪魔の笑みように思えた。

「ていうか、俺もわすれんなよナ。いっぱい食わせてやっから」
相変わらず奇妙なイントネーションの新橋の手には不気味に光る注射器が握られていた。
その手が微かに震えているのと、静脈付近に無数に浮いている黒いアザは
いったい何なのか――麻奈実は目をそらし嫌な考えを振り払おうとした。
「おねがい…もういや。きょーちゃん。たすけて…」
地味で普通の女子高生、田村麻奈実の第一回個人撮影会は、まだまだ終わりそうになかった。

 

「ひっ…やっ、やだぁっ!!」
少女の悲鳴が室内にこだまする。
今まで幾度となく繰り返された悲鳴だったが、その悲鳴をまともに聞いている人間は少女の周囲には存在しなかった。
昼下がりのラブホテルの一室に存在するのは、床に散らばった女子高生の制服と引き裂かれた下着。
無数に設置されたビデオカメラやデジタルカメラ、そして少女を取り囲む三人の中年男。
個人撮影会といえば聞こえはいいが、その実態は単なる援助交際――いや、ハメ撮りの舞台といえた。

手錠で後ろ手に戒められてベッドの上に転がされた田村麻奈実は大粒の涙を流していた。
つい先ほどまで男を知らぬ無垢な体だったその裸身は、麻縄を縦横無尽に巻きつけられていた。
縄で絞り出された白い乳房、結び目が無数に作られた股縄が麻奈実の羞恥心を昂ぶらせている。
「撮影会用の衣装はどうだ?気に入ったか?」
高田と名乗った眼鏡の男が、麻奈実の羞恥心を煽りたてる。
いわゆる亀甲縛りで<ドレスアップ>された麻奈実の姿をカメラが余すところなく記録している。
だが、もっとも麻奈実を辱めていたのは、高田が強要したポーズだった。
脚をあぐらの様に組ませ、その足首を縄で結びつけ、ベッドの上にうつ伏せに転がされているのだ。
座禅転がしという言葉を麻奈実は知る由もなかったが、突き上げられた尻が幾度となく焚かれる
カメラのフラッシュを受けて白く輝いている。

只でさえ恥ずかしい緊縛姿だったが、それ以上に悩ましいのが、股間の股縄に垂らされた得体のしれない液体だった。
ちょうどクリトリスと肛門の位置に作られた縄の結び目にまぶされたその液体が、得も言われぬ痒さを催すのだ。
「おいおい、自家発電してんじゃネーか。ハハハ」
奇怪な発音で揶揄をあびせる新橋という頭髪の薄い男。
だが、新橋の言うとおり、麻奈実は自分で自分の身体を抑制できないでいた。
(かゆい…あそこが……やだ…はずかしい)
陰核と肛門を絶えず襲う猛烈な痒みが、麻奈実を懊悩させる。
どうしてもモゾモゾと腰を動かし、縄目を擦りつけて痒みを解消しようとしてしまう。
いや、痒みだけではない。腰を動かし、股縄を前後にずらすことで得られる快感が麻奈実を肉の虜にしていた。
「ん…んんぅっ」
唇を固く結んでこらえていても、身体のうずきは抑えられなかった。
「ずいぶん励んでるな。<繭>も使うか?」
高田は鞄から取り出した二つの器具を麻奈実のふたつの穴それぞれにねじ込んだ。
「ひっ!なにを……いっ?ひぃっ!!んんんぅっ!!」
背後で股縄がずらされ、異物が挿入される恐怖に震えた麻奈実だったが、すぐに恐怖は快感へと変化した。
「ほれ、ローター電源ON!」
繭すなわちピンクローター内モーターがフル稼働する。
柔壁をはさんで膣内と直腸で転がり暴れる<繭>が掻痒剤や股縄の刺激と相まって麻奈実を襲う。
「んんんっ!!んぅんぅぅぅっ!!」
それでも唇を噛んで必死にこらえる麻奈実だったが、新橋や馬場はそれを見て爆笑していた。
「おいおい、あんまり腰振ると、俺の子種汁がもれるぞ」
「ギャハハ。これじゃ麻奈実じゃなくて<繭実>ちゃんじゃね?」
152 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:55:58.92 ID:T77gG39Z
掻痒剤とピンクローターに踊らされ、腰振りダンスポーズを余儀なくされている麻奈実に対して高田はひとつの選択を迫った。
「どっちがいい?選ばせてやるぞ」
眼鏡をかけた男――自称高田が両手に持っているのは巨大な注射器のようなものだった。
右手のシリンジには赤い液体が、左手のそれには黒い液体が詰まっている。
それが浣腸器であると認識できない麻奈実は、男の言っている意味がわからなかった。

「初心者モデルのお前に説明してやろう。赤いのはタバスコブレンド、黒いのは黒酢とコーラのブレンド」
それでも麻奈実はその言葉の意味を図りかねている。
そもそも、シリンジが巨大な浣腸器であると認識できない麻奈実には、赤と黒の液体が○○ブレンドの
グリセリン溶液だと連想できるはずもない。

「え?あの…そ、それよりも…中のを止めてくださ…いひぃっ」
痒さと振動でガクガクと震えながらの麻奈実の哀願は、サディストの怒りを買うだけだった。
「ちっ!!折角選ばせてやるといってるのに。頭の悪いゆとりJKには両方入れる必要がありそうだな」
「まずは炭酸黒酢からだ」
股縄をずらした高田は、泡立つ黒い液体が詰まった浣腸液を、ローターが挿入されたままの肛門へ一気に流し込む。
「ひっ!!なっ?やぁっ!!」
男の目的がセックスだけであると思い込んでいた麻奈実にとって、肛門を責め立てる行為の意味が理解できなかった。
ごく普通のセックスを強要したメタボ腹中年の馬場と違い、この高田は麻奈実を苛むことが目的なのだ。
そんなことが全く理解できない麻奈実は、必死に懇願を繰り返す。
「ひぃっ。つめたい…こわいっ。やめてぇっ」
「こっちはホットだぜ」
赤い液体――タバスコで染まったグリセリン溶液は、人肌程度に温められていた。
「ぐっ!!あっ!あつい!!やめてぇっ!!」
麻奈実が絶叫するほどの高温ではないのだが、直前に冷たい炭酸を注がれていた直腸の内部は
人肌程度の辛子溶液でも、猛烈な刺激をもたらした。
麻奈実の腸壁をグリセリンとタバスコと酢が刺激し、炭酸のガスがどんどん腸内で体積を増し膨れていく。
異様な液体を腸内に注ぎ込まれた麻奈実は、恐れと痛みでベッドの上でのたうち始めた。
「い、いたいっ!!こわいよ…なにいれたの?やだよう、だれか、だれかたすけてよぅ」
だが、座禅転がしの体勢では、せいぜい腰を前後左右に振る程度しかできない。
それは女子高生がベッドの上で行う淫靡かつ滑稽なダンスだった。

「高田さん、初心者にはちょっと多すぎんじゃね?つーか、一種の健康法?」
麻奈実の哀願を無視して、煙草を吹かしながら、ヤジを飛ばす馬場。
「まなみチャン踊りすぎ。つーかさ、あとでオレがハメるんだから、ベッド汚さないでクレよ」
新橋は麻奈実を指をさし、ゲラゲラ笑いながら腰踊りをハイビジョン撮影している。
153 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:56:33.62 ID:T77gG39Z
(やだ、おなかが痛い……もしかして、さっきのは浣腸液?)
腹部がゴロゴロと音を立て、刺すような痛みが波状に訪れては引くその様子から
下痢に似た排泄が近付いていることを麻奈実はようやく悟った。
下痢便がもたらす痛みもさることながら、それ以上に腹の中がガスで膨れていて、今にもおならが出そうになる。
麻奈実は脂汗を垂らしながらも、なんとか腹部と括約筋に全身全霊を傾けて押さえこんでいる状態だ。
「あ、あの…おねがい…トイレに……トイレに連れて行ってください」
頬を染めながら、か細い声で麻奈実は高田に懇願しはじめた。
「あぁ?意味がわかんね。今、俺のシーン指定で撮影中なんだけど」
「ど、どうかお願いします。おトイレに……ほんとうにおねがいします」
涙を目に浮かべて哀願する麻奈実の姿をみて、ニヤリと笑った高田が言い放った。
「じゃあ、まず<懇親>を深めようぜ。脚だけ解いてやる」
座禅のあぐらの形に縛られていた足首の戒めが解かれ、そしてクリトリスと肛門を苛んでいた股縄も外された。
膣内に入れられたローターが引き抜かれた時、その濡れっぷりが3人の笑いを誘う。

この隙に、麻奈実は逃げ出したかったが、後ろ手の手錠に繋がれたロープを握られていては、すぐに捕まってしまうだろう。
「自分で入れろよ。俺がイクまでトイレに行かせねぇぞ」
高田はベッドの上で天井を向いてあおむけに寝転がり、麻奈実を誘っている。
腹部が再びゴロゴロと鳴る。このままでは排泄の我慢の限界はすぐに訪れるだろう。
「女性上位でハメろ。お前が腰振って、俺をイカせてみろ」
麻奈実に選択肢はなかった。

だが、高田の下半身に屹立したものを見て、麻奈実は短い悲鳴をあげた。
高田ご自慢の竿には粒状の無数の隆起が存在した。
それは、いわゆる<真珠>を埋め込んであるペニスだった。
これが女性に快感をもたらすことはあまりなく、むしろ苦痛を呼び起こすことが多い。
だが、生粋のサディストの高田にとっては、むしろそれが狙いであり、真珠がもたらす嗜虐が目的なのだ。
「はやくハメろよ。自分でな」

意を決した麻奈実は、自ら高田の上にまたがり、腰を沈めて男の竿を受け入れる。
「いっ!!あ、あぁっ…」
先ほど破瓜を迎えたばかりの陰裂は、ヌルリと高田の真珠入り分身を受け入れた。
麻奈実が思っていたほど痛くなかったのは、媚薬の掻痒剤と股縄をつけた<ダンス>で慰めた結果の賜物だった。
媚薬と便意が麻奈実に一種異様な快感をもたらしている。
だが、それ以上に被虐の快楽つまりマゾ性があることに麻奈実自身は気づいていなかった。
(やだ、わたしおかしい。きょーちゃん。わたしどうなってるの?)
グロテスクな真珠入りのペニスに貫かれているというのに、その結合部からは粘液が奏でる<ピチャピチャ>という音まで聞こえる。
「おいおい、お前二回目で濡れ濡れかよ。ビッチじゃねーか」
男が無理やり塗り込んだ媚薬で精神を乱された麻奈実は、必死に自らを抑制しようとしていたが、どうしても声が漏れる。
「んぅ…んんんっ!!」
高田が嘲笑うその声も、麻奈実が漏らすせつない吐息も、すべてが録画されていく。
そして、なによりも自分で腰を上下に動かして、男の射精を促さなければならないという屈辱。
154 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:57:06.75 ID:T77gG39Z
「ほら、速く腰振れよ。俺が中に出す前にヒリ出すんじゃねーぞ」
後ろ手に縛られ、中腰で腰を沈める麻奈実に対して、高田は罵声を浴びせる。
そして、高田の両手が無防備な麻奈実の乳首を襲う。
淫猥なクスリの効果で微かに固くなった乳首を指でつまんだサディストは、そのまま指の腹で押しつぶす。
「いっ、いやっ!!いたいっ」
「お、少し締まったぞ。その調子でケツ振れよ」
男の上で腰を動かすという恥ずかしさよりも、媚薬の心地よさと、切羽詰まってきた排泄刺激が麻奈実を大胆にしていく。
「あ、あっ…はやく。おねがい…もうわたし……」
「んん?早く出せってか?どんなビッチJKだよ。さっきまで処女だったくせによ」
浴びせられる嘲笑も、今の麻奈実には届いていない。
(あぁ、はやく終わって……はやく満足してよ)
自らの痴態を見るまいと瞳を閉じて、男の腹上で必死に腰をグラインドさせ喘ぐ女子高生の映像は
知らない者が見れば、援助交際のハメ撮りと言っても通じるだろう。
いや、事情をしらなければ、そうとしか思えない。幼なじみが見ても、同意の上のハメ撮りと思うかもしれない。
だが、目を閉じて現実を見るないようにとしていた麻奈実の抵抗も、すぐに破られた。
乳首を摘む高田の指の力が強くなり、強く引っ張られたのだ。
「いっ!!いたい!!やめてぇっ」
目を開けて自分の乳房を見下ろした麻奈実は、そこであり得ない光景を見た。
高田が右手で麻奈実の左乳首を引き延ばし、左手に握った長大な針のようなモノを刺す寸前の光景だったのだ。

「や、やだぁっ!!や、やめて…なに…なにをして……ぎゃあぁっ!!」
高田の手によって、針が乳首をたやすく貫いた。
「小道具の<アクセサリー>をつけてやるんだ。穴あけは無料だから安心しろ」
針のような器具はピアス穿孔用のものだった。
だがそれは普通のものより長大で、しかも消毒は高田が唾液で舐めとっただけ…というひどい代物だった。
「やめてぇっ、わたしのおっぱいが…やだぁっ!!」
麻奈実が泣き乞うても、高田は容赦しなかった。
乳首をつまみ上げられ、下腹部を真珠のイボだらけのペニスで貫かれた状態では逃げることもかなわない。
穿孔された乳首から流れ出る血が、白いふくらみに赤い筋を作る。

「さすが、いまどきのJK。ニプルピアスOKなんて進んでるなぁ」
馬場が関心したかのように言っているが、そもそも麻奈実はピアスに興味はないし許可した覚えなどない。
「痛いか?我慢しろ針を抜いて、すぐつけてやっから」
その言葉通り、高田は穿孔針を抜いて、有無を言わせずクローム色のピアスで麻奈実の乳首を貫いた。
そして、ペンチの様な工具でそれを挟んで何かを捻じり潰して圧着した。

「まぁ、一生取れないもんじゃねぇから安心しな。自分で外すのは無理だろうがな」
麻奈実の乳首に取り付けられた金属製の<アクセサリー>の形状が、麻奈実の気持ちをさらに沈めた。
恐怖と混乱に陥った麻奈実が暴れるたびに乳首のピアスが鈍く光る。
「ぎゃはは。ペアルックじゃねーか。高田と麻奈実ちゃん」
新橋の爆笑が部屋にこだまする。
彼が言うとおり、ピアス狂の高田の乳首にぶら下がっているコンドーム型のピアスと同じ形のものが麻奈実の薄桃色の乳首にも装着されていた。
高田と麻奈実の乳首に共通の<アクセサリー>がそろったことになる。
ただ少し違うのは、麻奈実のクローム製コンドーム型ピアスの先端は破けているようなデザインだということだった。
その避妊を否定するようなデザインが淫猥で下品だ。麻奈実の真面目そうなルックスにアクセントを与えている。
155 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:57:37.93 ID:T77gG39Z
(やだ……こんなのいやだ…)
声すら出ない絶望が麻奈実を深い暗闇に沈めていく。
「特製ピアスだ。こんど彼氏に自慢しな。ていうか、お前もうそろそろ出そうじゃねぇか?さっきから、すげーくせえんだけど」
高田の指摘どおり、部屋の中には麻奈実の腸内から漏れでたガス――つまり透かしっ屁が淀み臭い始めていた。
「もう、まにあわねぇな。おい、馬場ちゃんよ。コイツの通学バッグで受け止めてやれや」
「え、マジ?まぁ、ベッド汚されちゃかなわんし。手伝ってやるか」
「そう…まず、そいつのブラウスを尻の下に敷いて……それからバッグを開いてその中に出させりゃいい」
高田の細かい指示で、麻奈実のブラウスが尻の下に広げられ、その上にチャックを開いた通学バッグが置かれた。
「え?だめ!おトイレに…おねがい!!」
我慢の限界が来ているのは事実だが、この男と交わったまま排泄するなど麻奈実には考えられない行為だった。
戸惑う麻奈実の髪を高田は鷲掴みにして、女性上位の体位のまま上半身を密着させる。
高田の乳首のピアスと、麻奈実の乳首に填められたピアスが触れ合い、チャラチャラと安っぽい音を立てる。
そして、そのまま唇を奪われ激しくキスを強要される。
上半身を折り曲げることで若干浮かんだ尻の割れ目に、馬場は麻奈実の通学バッグの口を開けをあてがう。
「準備オーケー。出してもいいよ~」
馬場の掛け声とともに、高田は下から腰を浮かせて、亀頭で麻奈実の子宮頸部を突き上げた。
「むっ!!うむむむっ!!」
高田が髪を鷲掴みにして強制するキスが麻奈実から悲鳴と絶叫の自由すら奪う。
そして、麻奈実の排泄と、高田の膣内射精がほぼ同時に始まった。

まず大きな放屁音が部屋に響いた。
「うっは。くせー。つうか屁出しすぎ。オーディオレベル振り切れっぞ」
新橋や馬場が罵声を散々浴びせるが、麻奈実はどうやっても排泄を止めることはできなかった。
続いて、バッグの中に飛び出したのは、入れっぱなしにされていたピンクローターだった。
まるで卵を産むように排泄されたそれは、バッグの中でモーターの振動音をうならせている。
そして、最後に大量の下痢便とタバスコやコーラが混じった赤黒い浣腸液が放出された。
女子高生らしい可愛いクマのアクセサリーがついたバッグの中に、持ち主である麻奈実の糞便が吐き出される。
通学バッグの中に入れられたままだった麻奈実の文房具やノートはすべて糞便まみれになっていく。

図書館でこっそり借りた読みかけの恋愛小説。幼なじみの高坂京介と一緒に図書館で勉強したノート。
小学生のころから大事に使ってきた文房具。友人や京介と撮ったプリクラ写真。
それらのすべてが自らヒリ出した排泄物で穢され、失われていく。
(やだ、やだぁ止まって、とまってよ…)
永遠に続くかと思われた激しい糞便の放出が止まったのは、完全に高田が膣内に射精をし終えてからだった。
「あ、あぁ…やだ…どうして……わたしの…わたしが…そんな」

女子高生らしい品物と思い出が詰まっていたバッグは、もはや単なる汚物入れと化した。
そして、その下痢便の代わりとばかりに麻奈実の胎内放出された高田の精液は
徐々に少女の子宮を穢し、新たな生命を育む可能性を高めつつある。
「和菓子の田村屋のの看板娘のケツから、くっさいアンコがでてきたよーん。」
呆然とする麻奈実をよそに、新橋は爆笑しながら麻奈実のバッグの中身をアップで撮影している。
156 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:58:26.58 ID:T77gG39Z
強制されていたキスから解放され、カメラや男たちの前で脱糞し、絶望に暮れる麻奈実に対して
ギャラリーと化してヤジを飛ばしていた馬場が問いかける。
「オーイ。このクソまみれのピンクローターどうする?」
「いらねーよ。麻奈実、お前にやるからカバンごと持って帰れよな。自分ちで使っていいぞ」
はき捨てるように言う高田の言葉が麻奈実を打ちのめす。
下痢便を放つ尻の下敷きにされていた麻奈実の白いブラウスも、所々に茶色い染みが浮き、異臭を放っている。
「それ、くせぇから、ベランダに出しとけ」
ラブホテル備え付けのポリ袋に包まれた麻奈実のブラウスとバッグはごみ同然の扱いでベランダに放り出された。

「まぁ、スッキリしただろ?ピアス代はいらねぇから」
破れたコンドームという下品なデザインのピアスを小道具と称して乳首にはめ込んだ男はニヤついている。
「このピアス、こんな使い方もできるんだぜ?マゾ実にはぴったりの<アイテム>になるぜ」
高田の手に握られていたのは釣り糸だった。
半ば放心状態の麻奈実の乳房をサディストらしい荒っぽい手つきでわしづかみにすると、釣り糸を麻奈実のピアスに結びつけた。
男の手が動いたとき、麻奈実は激痛から身をのけぞらせた。
「ひぃっ!!いたいっ!!」
穿孔されたばかりのピアス穴を引っ張られた痛みで、麻奈実は目をむいてあえいでいる。
「な、いい表情出せるだろ?モデルのマストアイテムになるぜ」
「ほんとうに痛いんです……どうかゆるし……ひぃっ!!」
涙を流し、痛みを訴えてもサディストの高田に通じるはずもなく、むしろ「良い画が撮れた」と糸を強く引き絞られた。
再び出血した乳首のピアス穴から流れる血を舐めとられ、もう一方の乳首も強く指の腹で握りつぶされる。
「やめてぇっ、もぅやめて、もうお家に帰る、もうやだぁ」
「真面目に仕事しろ。まだ俺のターンだぜ」
「もうゆるして……真紀さんに電話させてよ……おねがい」
大粒の涙を流し、必死に訴える麻奈実を見て、高田はなにやらほくそ笑んだ。
「電話したいのならさせてやってもいいが、3分だけだぜ。あと、俺のモデルポーズ指示に従えばの話だ。」
「ポーズって……」
不安で表情を曇らせる麻奈実に対して高田は畳みかけていく。
「撮影中に私用電話を許すんだぜ?いいから言うことを聞けよ。まず手錠を外してやるよ。」
後ろ手に拘束されていた両手が自由になった麻奈実だったが、高田は容赦なく次の指示を出す。
「四つん這いのポーズになれ。そうすれば、これを渡してやるよ」
麻奈実の携帯電話を右手に持ってちらつかせながら、言い放つ。
カメラや男たちの視線に晒されながら、全裸で犬のように四つん這いになるのは屈辱の極みだったが
今はこの男に従うしか手がない麻奈実は、顔を赤らめながらベッドの上で四つ足ポーズをとり、腰を掲げた。
157 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:58:59.34 ID:T77gG39Z
「じっとしてろよ……俺とツーショットの構図を作るからな……」
麻奈実の腰を両手で掴んだ高田が次にとった行動に麻奈実は悲鳴で応えた。
「ぎぃっ!!そ、そこは……い…た…やだぁっ」
先ほど大量の薬液を注入され洗浄されたばかりの直腸に侵入してきたモノ――高田の真珠入り男根が麻奈実の悲鳴の原因だった。
「いつもモデルの尻処女は俺がもらうのが定番だ。ほれ電話してもいいぞ」
高田は少女の手元に携帯電話を投げた。
犬の交尾のように繋がったままの体勢でなんとか自分の携帯を手にした麻奈実は、排泄器官に激痛を感じながらも
電話をかけようと操作しはじめた。
「あ゛あ゛…や、やめ…いっ…」
ボタンを押すたびに高田が強く腰を入れるために、電話帳のリストを見るのもままならない。
「ほれほれ、がんばれ麻奈実。間違い電話すんなよ?ハハハ」
高田の嘲笑と、激痛と直腸を擦り上げる突起物の異様な感覚に悩まされながら、ようやく目的の目黒真紀の電話に発信したときに
麻奈実は背後から投げかけられた言葉を聞いた。

「そろそろ別の画も撮るか。ちょっと撮影用の小道具を使うからな」
掛け声と共に、まさしく犬のように背後からのしかかった高田は、麻奈実の唇を指でこじ開けてプラスチック製のボールの
ような器具をねじ込んだ。
「あ゛ぐっ!!むむ!!ぐぐぐ…」
麻奈実は両手を使って、その小道具――いや猿轡を外そうともがいたが、ベルトで固定されてしまった後では自力でそれを
外すことは困難だった。

『もしもし?麻奈実ちゃん?もしもし?』
高田に尻穴を穢されることと引き換えに、ようやくつながった電話だったが、口を塞がれていては麻奈実にはどうすることもできない。
「お?繋がったか。今から3分な」
わざとらしいセリフを吐きながら、腰を使う高田の声には嘲りが混じっている。
「むぅ!!ぐぐぐ…ふぅふぅ!!あ゛ぐ」
何かを必死に電話に向かって呻く麻奈実だったが、電波を通して自分の身に起きている窮地を伝えることは困難だった。
電話をかけるために恥ずかしいポーズに応じ、その上に肛虐まで許したというのに、あまりに酷い仕打ちだった。
「アンタ、詐欺師の素質あるヨ」
「まぁ、嘘は言ってないよな。<電話を掛けてもいい>っていう条件だしな」
新橋と馬場の相づちが、麻奈実をいっそう惨めな気持ちにさせる。

『もしもし?聞こえないわ……お電話遠いみたいよ?聞こえてる?』
「むぐ…ぐ」
(たすけて!!)
必死に叫ぶ麻奈実の思いはついに目黒真紀に通じることはなかった。
『ごめん、今は手が離せないから後で掛けなおすね』
その言葉を残して、電話は切れた。今は<ツーツー>というトーン音のみがスピーカーから流れている。
(やだ!!真紀さん!!真紀さん!!)
再び電話を手にしてリダイヤルを試みても、不在通知の冷たいアナウンスが聞こえてくるだけだった。
「電話にでんわギャハハ」
「諦めなよ。俺が留守電いれといてあげるよ」
新橋が奇声をあげて親父ギャグを披露し、馬場が麻奈実の携帯を奪い、勝手に録音を吹き込みはじめた。
「あ、もしもし?目黒さん。麻奈美ちゃんは今撮影に熱中してるみたいだからさ、後で電話して」
一方の高田は交尾スタイルのまま、麻奈実の直腸中に果てる寸前だった。
背後からまわした手で乳房を強く揉んだり、乳首に穿たれたピアスを引っ張ったりしながら
高田は真珠の瘤の埋め込まれたペニスを一心不乱に麻奈実の腸壁に擦りつけている。
「電話はもうおしまいか?じゃあ、俺もフィニッシュするぞ」
「ぐぅぅっ!!」
絶望すら言葉で表現できない麻奈実の叫びと、高田の射精の咆哮がほぼ同時に部屋に響いた。
158 :おにたけ:2011/04/06(水) 21:59:37.49 ID:T77gG39Z
麻奈実の排泄器官から引き抜かれた高田の分身には、所々に赤い血痕が見られた。
直腸壁に無理やり後背位でねじり込まれた真珠のイボイボが裂傷をもたらしたのだろう。
「うぅぅ…うぅぅ……」
「わるいな。クソするときは、切れ痔に注意しろよ。あ、そうだサービスに軟膏を塗ってやるよ」
泣き崩れる少女にはき捨てた高田は、右手の中指にクリーム状の塗り薬をまぶしてから
陵辱の限りを尽くしたばかりの肛門へと指をねじ込んだ。
「ぐぅぅっ!!」
「ほれ、ほれ。ここか?ここが痛いか?」
何度も指の関節を曲げては麻奈実の直腸を<触診>する高田。
傷口に得体のしれないクリームを塗りこめられて悶絶する麻奈実。
どさくさにまぎれて、少女の陰唇や陰核にも何かを塗り込んでいる。
「ぐぅっむぅぅっ!!」
敏感なクリトリスを剥かれて、<軟膏>を塗られるたびに身をよじらせて喚き泣き叫ぶ麻奈実。
そんな麻奈実が高田の手や指から解放されたのは、時計の針が午後2時を指すころだった。
結局、歯磨きチューブぐらいの大きさの容器が空っぽになるまで、クリームを二穴に塗布された麻奈実に対して
高田は満足げに声をかけた。
「ちょっと早いが、これで俺の撮影は終わりにしてやるよ。我ながら結構いい画が撮れたとおもうぜ」

ベッドの上で肩で息をするように悶えている麻奈実には、高田の声は聞こえていない。
麻奈実を苦しめた猿轡や、亀甲縛りのロープが解かれても、もはや逃げることすらできない様子だった。
傷心の女子高生モデルは身体を震わせ、股間に手をやり身悶えている。
「おいおい、ちょっとやりすぎじゃねーの?」
馬場がその様子を見て心配そうに言っているが、その手にはしっかりとカメラが握られ、この瞬間も撮影をしている。
『しらねーよ。俺はコイツからもらった軟膏を丁寧に塗ってやっただけだし」
高田が軟膏をもらったという言う先には、にやけ顔の新橋がいた。
「ヘヘヘ。大丈夫だよ。すこーしだけウズウズするだけだから」
「あ、あ…。やだ、もうやだよぅ…」
新橋の笑顔と、麻奈実の悩ましい表情が相反するのは、二人の立場を象徴するかのようだった。
麻奈実はようやくベッドから立ったかと思うと、脚を内股にしてバスルームへとヨチヨチ歩きを始めた。
おそらくシャワーで身体を清めるのが目的だろう。
だが、体内に塗られたクリームの媚薬効果のためか、その足取りはおぼつかない。
股間や肛門から流れ出るクリームや粘液、麻縄の縄目が身体じゅうに痣を残しているその姿は痛々しい。
「まぁ、俺は満足したよ。あとはお前の好きにしろよ」
高田が咥え煙草で声をかけた先には、待ちくたびれ、股間を手で弄んでいる頭髪の薄い中年男――新橋が居た。
159 :おにたけ:2011/04/06(水) 22:04:49.84 ID:T77gG39Z
「じゃあ、やっとボクの番ネ」
新橋が相好を崩して高らかに宣言する。
「ボクはドSな高田ちゃんと違ってラブラブなシーンを撮るからね~」
果たしてこの男の言う<愛>の形とはどういったものなのか。
新橋はカメラ乗せた三脚を操作し、そのレンズを麻奈実が向かったガラス張りのバスルームに向ける。
二人の男たちに穢され、排泄やピアスを強要された上に、媚薬を体内に塗られた女子高生に追いすがるこの中年男が
純愛を語るなどと信じる者はいないだろう。
「さぁ、麻奈実ちゃん。お風呂でエッチな撮影会をしよ~ね~」
気持ちの悪い声で笑う中年サラリーマンの手には、無数のアンプルや注射器、その他多数の医療器具が握られている。
新橋が、サディストの高田に負けず劣らずさまざまな<撮影用小道具>を用意しているのは明らかだった。

「ひぃっ!!いやあっ、おふろに入ってこないで……」
「いいじゃん。ベッドの上だけじゃツマンナイっしょ。お風呂でラブラブなのを撮ろうよ」
全裸になり、涎を垂らしてバスルームに侵入してきた新橋を見て、麻奈実は絶句した。
なによりも驚いたのは、彼の股間にそびえ立つ凶器だった。
馬場や高田のそれを標準サイズというならば、新橋のはXLサイズともいえる大きさだった。
その上、その巨大な突起物の上に薬瓶を傾けてなにやら得体のしれないジェル状の液体を大量に塗り込んでいる。
「だいじょうぶ。最初だけだよ。イタイのは……いっしょに天国に行こうよ」
「やだ…やだぁ!!きょーちゃん。たすけて!!たすけてぇっ!!」
麻奈実の口から思わずるのは幼なじみの名前だった。
たった数時間前に喫茶店の前で別れた高坂の姿が、いまとなっては遠い過去のものに思える。
「きょーちゃんのことなんて忘れさせてあげるヨ。ボクのアイを信じてよ」
気持ちの悪い抑揚で話す新橋の精神状態が、常人のそれと違うことを麻奈実は感じ取っていた。
このまま、この男に身体を任せることが、今までの二人以上に悲惨な結果を招くことを予感させる。
「いや…いやぁ…」
麻奈実の悲鳴がバスルームに反響する。
だが、その声が届いたのは、冷徹に録音するビデオカメラのマイクまでであった。

二人の<撮影者>の要求に応えてきた田村麻奈実の個人モデル撮影会も残すところあと一時間余り。
果たして彼女が普通の女子高生に戻ることができるかどうかは、この三人目の男の思惑次第だった。