「何ですか!貴方がたは…ここは神聖な礼拝堂ですよ!」 朝の礼拝が終わり、人影も疎らになった礼拝堂に突如として二人組の闖入者が足を踏み入れてくる。 男たちはエステルがただ一人残って後片付けをしていたのを確認すると、 神聖な場所に不釣合いなほど下卑た笑みを浮かべ、入り口の扉を閉じ中から鍵をかけてしまう。 “かちゃん――…” 静かに響く金具の音がエステルの耳の奥まで響き渡る。 男 […]