今のナウシカにできるのは、両手でぎゅっと腹を押さえて、
激烈な快感の渦の中でただひたすら耐えるのみ。
そして狂気の世界に飛び込んでしまう寸でのところで、再び男の指が引き抜かれた。
(ただの偶然じゃない。私のリミットが分かるんだ。
分かっててわざとギリギリまでやってるんだわ!)
そんなギリギリのギリまで追い詰められた後、
当然の如くクロトワの魔の手が再びナウシカを襲う。
これはもうすっかりクロトワの当番といった感じだ。
「反抗的なお姫様にはこうして念入りにお仕置きしないとなぁ」
「ちょっっ! らめっ! いい加減にっ! うあぁ、、、あっ、あっ、、、やあぁぁ!」
「そうかそうか、俺様に触れられてそんなに嬉しいのか。」
なぜ自分は父を殺した男に触れられただけで、こんな醜態を晒しているのか。
これは父に対する裏切りではないか。
クロトワに対する憎しみもさることながら、ナウシカは己自身を嫌悪する。
ともかく一刻も早くこの状況を終わらせることを考えなければ。
それからまた少しの猶予が与えられる。
これは次のための回復時間なのだ。
きっとあと何度かやられてしまうのだろう。もう覚悟せざるを得ない。
“指の男”がどれ程の精度で限界を操れるのか知らないが、
本当にギリギリの所まで追い詰められているということは自分でもよく分かる。
たとえ、「狂わせてやろう」という意図がないとしても、
いつ突発事故が起きてしまってもおかしくない。
ほんの僅かなタイミングのズレで、あっという間にあちら側へ飛んでしまう。
それ程危ういことを繰り返されているのだ。
今されていることは、軍機に則って下される処罰というよりもむしろ、
部下たちの面前で恥をかかされたクロトワの私的制裁だ。
だからこそこんな危険なことを執拗に繰り返すのだろう。
この男は風の谷に着くなり、真っ先に族長である父を殺した。
族長の娘である自分を生かしているのは単なる性処理用の道具としてであり、
谷に幾らでも代わりがいることをこの男は既に知っている。
仮に自分が狂ってしまったとしても、この男に不都合なことは何1つもない。
谷側へは「船内での不慮の事故」と伝えるだけで簡単に処理されてしまい、
サッサと次の女を船内に連れ込むに決まっているのだ。
こんな小国の姫1人の正気を確実に守らねばならぬ義理など、
この男はこれっぽっちも感じていないのだろう。
だから、「正気を失うことは決してない」という保証はどこにもない。
自分は今、そんな非常に危険な状況に置かれているのだ。
今までは、屈辱に耐えてさえいれば、谷の人たちを守ることができた。
しかし、今されているのはそういうレベルの話ではない。
黙って耐えているだけでは、じきに正気を失ってしまいかねない。
ただ耐えているだけでは却って谷の人たちを危険に曝してしまうのだ。
谷の人たちを守るには、なんとかしてこの責めを止めさせなければならない。
こんな状況で冷静に客観的な分析が出来るところがナウシカのナウシカたる所以だった。
(早くなんとかしないと!)
やっと口が利ける状態に戻ったナウシカは、プライドを捨てて叫ぶ。
「私が悪かったわ! 謝るからもう許して! お願い!」
「大分素直になってきたな。じゃあ1つ条件を出してやろう。
他の女にバトンタッチしてやってもいいぞ? それならお前は今すぐ許してやる。」
「…何をこの…ふざけないで! この恥知らず!」
一瞬我を忘れて怒りに任せて叫んでしまった。
「ああ、そうかい。それじゃ、3回目な。」
そう言いながら、男は再びナウシカに指を差し入れる。
「ひあっ! 止めろ! 止めて下さい! 許して! お願い、許してったら!
キャッ! やああぁぁあぁああーーーっ!!」
再び責めが始まり、やがて人間の声を発することができなくなる。
初めのうち、正気を保つために単に腹を強く押さえ付けるだけだった両手は、
それだけでは物足りなくなり、大勢の敵兵たちに見られているというのに、
やがて人目もはばからず腹や胸をもどかしげにまさぐるようになる。
そこから更に責め込まれ、ギリギリのところまで強制的に追い詰められるのだった。
自分が二度と自分に戻れなくなってしまうかもしれないという重大な瞬間を
敵兵の男にいいように操られ、
しかもその非常に危険な状況を面白半分に幾度も繰り返えされてしまう。
このままあと何度やられてしまうのかも分からない。
正気を保てるかどうかは、何の義理も持たない男の気まぐれに委ねられ、
自分はどうすることもできない。
本当に正気を失ってしまう瞬間が今回来てしまうかもしれないし、次かもしれない。
自分の置かれたたまらなく恐ろしい状況に恐怖し、ガタガタと震える。
3回目が終わり、やっと口が利けるようになったところで、
ナウシカは涙ながらに訴える。
「さっきは私が悪かったわ。謝るからもう許してください。
本当に辛いんです。このままじゃおかしくなっちゃうわ!
ねえお願い、他の事なら何でも聞くからもう許して!
このままじゃ、わたし、わた-イヤア! イヤイヤイヤ! イヤーーーッ!!」
ナウシカの涙ながらの訴えは、男の4度目の挿入で虚しく遮られてしまう。
動物のような叫び声を上げている最中、
ナウシカは何も見えず、何も聞こえず、何もしゃべることができない。
肢体は激しく動いているのだが、それは自分の意思によるものではない。
それでも意識だけはかろうじて残っている。
そしてギリギリの危険な瞬間が迫ると、脳内に電流が流れるような感覚がある。
目の前が光り、そして頭の中で音がどんどん大きくなってゆくのだが、
その光と音が増大するにつれて、意識が薄れていく。
そしてその間は一時的に快感の感覚からもほぼ解放され、
電流が流れている強烈な感覚と滝のような音、そして光だけに支配される。
こんな異常な感覚、絶対脳にだって良くないに決まっている。
繰り返されるたび頭が真っ白になり、
何か大切なことを忘れてしまっているような気がする。
そして光と音が大きくなるのに合わせて意識が完全に無くなってしまった時、
それは精神がコワれてしまい、もう二度と元に戻れないということだ。
ナウシカは本能的にそう直感する。
これまでのところ、光と音が増すのに合わせて徐々に意識が遠のくのだが、
意識が完全になくなってしまう寸前でその現象が逆転し、
光と音が徐々に弱まり、意識が戻り始める。
光と音がすっかり無くなる頃、やっと意識が外界に戻り、やがて見たり聞いたり、
自分の意思で身体を動かしたりできるようになる。
そんなことが繰り返された。
ところが恐ろしいことに、回数を重ねるごとに、光と音のみの世界から
現実世界に戻れるまでの時間が延びているような気がする。
音と光が最大になったところでその状態が続き、なかなか減少に転じてくれない。
(…まだ戻れない! …まだ戻れない!)
かろうじて残された意識の中、焦るばかりでどうすることもできない。
音と光が減少に転じ始めたと分かった時には本当にホッとする。
状況は確実に悪化している。もう一刻の猶予もない。
果たして自分は次もちゃんと戻って来れるだろうか。
そう考えるとたまらなく恐ろしい。
正気を失うなんて絶対嫌だ。
まだ誰にも話したことはないが、
ユパ様のお手伝いをしながら一緒に旅がしたいという夢もある。
このままでは大叔母様の最期をずっと側で見守るという約束も果たせない。
また腐海の森を探検したい。城オジたちや、谷のみんなとずっと仲良く暮らしたい。
密かに思いを寄せる男の子だっている。彼とまた逢って話がしたい。
(こんな形でみんなと永遠にお別れなんて絶対イヤだよ。。。)
だが、今はメソメソしている場合ではない。
この男たちにとって、自分の代わりは幾らでもいる。
それでも、「この女を失うのは惜しい」と思わせるよう今すぐアピールしなければ!
覚悟を決めると、ナウシカは即座に実行に移す。
未だ押し寄せる絶頂の余韻から震えが収まらず、身体に力が入らない。
目がチカチカし、頭もクラクラする。
それでも無理して身体を起こし、そして土下座した。
(この男の前でこんなポーズを取らなきゃならないなんて!)
ユパ様の前でこんなマネをするのはとても気が引けるが
もはやそんなことを言っている場合ではない。
ここまで正気を失う程の責めを受けること4回。
繰り返し通路に響き渡るナウシカの獣の如き叫声は、
結果として更に大勢の男たちを呼び寄せてしまっていた。
“指の男”による凌辱が始まった時より
ずっと人数を増した男たちの注目を全身に集めるただ中で、
ナウシカは額をシーツに押し当てると、意を決して叫ぶ。
「クッ、クロトワ…様っ、 どうか私の無礼をお許しください。
お願いでございます! 先ほどの私の発言をすべて取り消させて頂きます。
私はクロトワ様の、その、どっ…ど奴隷でございます!
こっ、この身も、心も、すべて、お捧げ致します。
クロトワ様の為に精一杯ご奉仕させて頂きます!」
牢内にどよめきが広がった。
「ナッ、ナウシカ! 一体何を…」
ユパ様の声が明らかに動揺している。
族長亡き今、その一人娘が敵の参謀に対し、
自ら奴隷であると称し、身も心も捧げると宣言する-
この男はこれを、自分が性的な交わりを容認したと受け取るだろう。
自分はそんな最悪なことを叫んでいるのだ。ユパ様が驚くのも無理はない。
叫んだ内容に我ながら眩暈を覚え、死んでしまいたい程の屈辱に身体が震える。
(父様を殺した相手にこんなこと言わなきゃならないなんて!)
「へえ、女の変わり身ってのはすごいねぇ~。
さっきまで俺のことを散々馬鹿にしてたお姫様が、
俺様の奴隷になって『精一杯ご奉仕させて頂きますぅ~』だとさ!」
周りで見ていた男たちはつられてゲラゲラ笑い出す。
(くっ! いい気になって!!)
それでもナウシカは深々と突っ伏したまま叫び続ける。
「どっ、どうか先程の無礼をお許しください。クロトワ様にご奉仕させて頂きます。
お詫びにどうかお気の済むまでご存分に…この身体を、 …この身体を、
…お、お使いくださいませっ!」
血涙しそうなほどの屈辱だが、このままでは正気を失ってしまい、
今度は谷の女性たちが同じ目に遭わされてしまう。
それを回避するためにはもう、「私は貴方にとって都合の良いペットです」
と精一杯アピールする以外に方法が思いつかない。
これで許してもらえるだろうか。いや、絶対に止めてもらわなければ困る!
クロトワが軽口を叩きながら中止を宣告するのを切に待ちながら、
尚も反吐が出そうな程阿る言葉を繰り返す。
中止の条件として、この男に今この場で、
大勢の男たちの眼前で抱かれねばならないとしても、
甘んじてそれを受け入れよう。どんな辱めにも耐えよう。
その位切迫していたのであった。
ふいにクロトワが歩み寄って来てしゃがみ、
突っ伏したままの栗色の髪を掴んで引っ張り上げた。
ナウシカはこれから発せられる運命の言葉を固唾を飲んで待つ。
(風の神様、どうか中止でありますように! お願い、どうか助けて!!)
クロトワは息がかかる程に顔を近づけ、ナウシカを見据えて言う。
「なかなか素直になってきたな。だがな、口先だけじゃチグハグだろ?」
「…え?」
今一つ意図が分からないナウシカは、すがる様な瞳でクロトワを見詰める。
「分からんか?『どうぞこの身体をお使い下さい』ってことはお前、
俺様にどうして欲しい?」
「無礼のお詫びに、その…クロトワさまにこの身体をお使い頂きたいです…」
「ふん、随分抽象的な言い方だな。俺の肩でも叩いてくれるってのか?
俺様に何をして欲しいのか、具体的に言ってみろよ」
「クッ、クロトワ様に、その… 抱いて欲しいです…」
「本当にそう思ってるんだな?」
「…はい」
「なら、『抱いて欲しい』と言いながら突っ伏したまんまじゃ、
言葉と行動がチグハグだと言ってるんだ。
本当に俺様に抱いて欲しいと思ってるんなら、
言葉だけじゃなく当然それを行動で示すもんだろ?」
「!!」
(…ああ、この男は 本当に… 本当に… )
沸き起こる感情を必死に抑え込み、しばし瞳を閉じると、ナウシカは覚悟を決めた。
ナウシカは震えながら仰向けになり、
そして男たちの目の前で股を大きく左右に広げた。
露わになった若芽。そして下唇が開き、花びらが、更にその内部が顔を覗かせる。
ナウシカは両手を自身に添え、そしてゆっくりと開いていった。
尿口と膣口のある花びらの内側が、
大勢の男たちの目の前にすっかり晒されてしまう。
白い手で開かれたピンク色のそこは愛液で濡れそぼり、キラキラ光っていた。
大きく左右に開いた手が震え、歯がカチカチと鳴る。
「くっくっく、ようやく言葉と恰好が合ってきたなぁ。
格好はついたが、今度は肝心の言葉の方がどっか行っちまったな。エ?」
「…どっ、どうぞ…ご、ご存分に、お使いく ださいませ く、くろとわ さ ま…」
声が震える。悔しさに涙が溢れ、たまらず横を向いてしまう。
自分は一体何をしているのだろう。
父を殺し、自分を蹂躙する男になんでこんなことまでしなければならないのか。
だが肝心のクロトワは何も言わず、
媚態を晒すナウシカをただニヤニヤと眺めているだけだった。
(ナニ黙って見てるのっ! 早くなんとか言いなさいよっ!)
やっと開いたクロトワの口から出てきたのは、
ナウシカの期待とは裏腹に、更に酷な要求であった。
「初めと比べるとまるで別人だな。随分と従順な性奴隷っぷりだな、エ?
だが外からただ引っ張っただけじゃ、中がよく見えないだろ?
男に抱いて欲しい時はな、自分で奥まで広げて、
中の方までよ~く見て頂くのが常識ってもんなんだぜ?」
(大人しくすれば調子に乗って! そんなの一体どこの世界の常識よ!!)
だが今は、“指の男”の責めを止めて欲しいという一心でクロトワの言葉に従うしかない。
ナウシカは震えながら人差し指で膣口を探ると、
両方の指でかぎ型を作り、押し当てた。指先が粘膜に覆われる。
そして両方の人差し指を恐る恐る沈めていった。
指に伝わる生まれて初めての独特な感じ。熱い。それにぬるっとしている。
恐怖が募り、そして恥辱が全身を襲う。
己の指を第二関節まで埋めたナウシカは、意を決し、それを左右に引っ張った。
大勢の男たちに取り囲まれる中、父の仇に向かって股を広げ、
自ら秘奥を開くナウシカ。
その性器は白く、幼く、己が晒す娼婦の如き嬌態とはあまりにかけ離れている。
色素の薄い縦の割れ目が不自然に横に歪み、膣液が流れ出る。
精一杯伸ばした二の腕に挟まれた白い胸が窮屈そう。
ナウシカは必死で恥辱に耐えながら、
これとよく似た辱めをクロトワから受けたことをぼんやりと思い出す。
大勢の男たちの目の前でこの男からこうして秘奥を開かれ、
純潔の証を見られてしまった。
随分昔のような気もするが、あれはつい昨晩のこと。
あの時はこれ以上の屈辱など、この世に1つもないと思っていたのに、
まさか同じような状況で、今度は自ら大切な処を広げ、
クロトワを誘う言葉まで発しなければならなくなるとは…。
この男にとって、風の谷に自分の代わりは幾らでもいる。
そんな状況で大勢の男たちの欲情を自分1人に向けさせ続けるには、
自分が健在であり続けることが大前提だ。
しかし “指の男”による責めを受け続けていては、その前提が崩されてしまう。
だから、それと引き換えにこの身にどんな羞恥を招くことになろうとも、
指責めだけは今すぐ止めさせなければならない。
それなのに自分はこれまでクロトワに散々憎まれ口を利いたせいで、
明らかに敵意をもたれてしまっている。
現状でのクロトワの認識は、
「こんな生意気な小娘が正気を失おうがどうなろうが知ったことか」
といったところだろう。しかしそれを、
「この女の気が触れてしまうのは惜しい。指責めはやめてやるか」
という方向に変えなければならない。しかも今すぐに。
そのためには、もはや自分は“生意気な女”などではなく、
むしろ、“都合の良いペット”に変わったことを精一杯アピールしなければならない。
だから今までのようにただ黙って指示を待ち、屈辱に耐えるだけでは駄目で、
むしろクロトワの考えを先読みし、自発的に行って見せなければならない。
これまでの一連の出来事で、この男の考えはもうイヤという程骨身に沁みた。
「この女をとことん堕とし、考え得る限り最大限の辱めを与えてやる」。
これがこの男のやり口なのだ。
そう考えれば、この状況でこの男が次に自分に期待する言葉も容易に察しがつく。
本来なら死んでも口にしたくない言葉、それこそがこの男の期待する言葉だ。
ナウシカは感情を必死に押し殺し、口を開く。
「くっ、くろとわ さまっ、どうぞ、わたくし の…マッ、 …。 …。 ココにっ、
あなた様の、…そ、その… ペ、 …。 モ、モノをお入れ下さい。
どうぞご存分にお使いくださいませ…」
それだけ言うと、紅潮したナウシカはたまらず顔を背けてしまう。
クロトワのどんな要求にも喜んで応じる淫猥な女であることを示すため、
本当は恥ずかしがっている素振りなど、
一切見せてはならないと頭では分かっているのに、
際どい言葉を発するのはどうしても躊躇してしまい、口にすることができない。
(きっとユパ様は私のことを軽蔑してるんだわ…)
ぎゅっとつぶった目から涙がポロポロと流れた。
しかしそんなナウシカの心情など一切顧みられることなく、
過酷な要求は更にエスカレートする。
「なかなか素直になってきたな。 だがまだ少しチグハグだ。
本当に挿れて欲しいと思ってんなら、
ケツを上げてもっとよく見せてみろ。それが礼儀ってもんだ」
(クッ! そこまでさせる気なの!)
ナウシカは言われた通り、股を開き両指で秘奥を広げたまま下半身を持ち上げる。
周囲の男たちからは、「丸見えだぞ」だの、「おい、もっと持ち上げろ」だの、
下品な野次が浴びせられる。
その野次に素直に応じ、健気に尚も下半身を持ち上げようとするナウシカ。
若々しく、よく発達した白い太ももが震える。
「くっ、くろとわ さま、どうか私のココに、あなた様の、…モノを、お入れください。
どっ、どうぞご、ご存分にお使いくださいませ…」
美しい顔立ち。男の目をくぎ付けにする均整のとれた魅力的な身体。
まだ16歳になったばかりの少女が男の言いなりになって自らすべてを曝け出し、
聡明な瞳を潤ませ、耳まで真っ赤にして恥辱に震えている。
下腹部は大勢の敵兵達の目の前に高々と突き上げられ、
最も秘めておきたい場所が煌々と照らし出されている。
少女にとってこれ以上酷なことがあろうか。
眩しい程の照明はナウシカの真上にあり、膣奥まで光が届くことはない。
それでも、割り広げたピンク色の開口部と、
内奥に入っていく生白い指は容赦なく照らし出され、非常に生々しい。
実はこの時、「カシャ」という短い機械音がしたのだが、
いっぱいいっぱいのナウシカはそれに気が付かない。
-“指の男”による責めをやめて欲しい-
このたった1つの要求を聞き入れてもらいたいがため、
至極正当な自分の発言は無礼だったとして全て撤回し、繰り返し謝罪もした。
指責めを許してもらう代わりに、
それ以外の方法で自分の身体を存分に使って欲しいという、
相手にとって考え得る限り最も都合の良い代案も出した。
そしてクロトワはこちらの話に乗っかり、
言葉と身体でそれを示せと過酷な要求を幾つも突き付けてきた。
その要求に応じた結果として、今のところ指責めを中断させることができている。
王族として守るべき誇りどころか、人として最低限の尊厳もかなぐり捨て、
最悪に下種な要求にすべて言われた通り従った。
王位継承者である自分が、侵略してきた敵の参謀、その他大勢の敵兵に対し、
己の性器を深く割り開き、よく見えるように腰まで浮かせ、
ご丁寧に「どうかここに貴方の性器を挿入してください」と懇願しているのだ。
もう本当にこれ以上の屈辱など、1つたりともこの世に存在するはずがない。
それもこれもすべては(自分1人が性的な標的であり続けるために)、
「“指の男”の責めだけは止めて欲しい」という願いただ1点のためなのだ。
そもそもこの指責めは、自分の発言がクロトワの逆鱗に触れたのが原因だった。
この男自身が最初に宣言していた通り、これは生意気な女を“躾ける”ための罰だ。
それに対して自分は発言を全て取り消し、繰り返し謝罪し、
これ以上ないまでに媚びる女を演じている。
本音を言えば、クロトワの身勝手な論理に同調する気はこれっぽっちもないし、
こんな男に抱かれるなんて死んでも御免だ。
それでも、この男を怒らせるのがいかに愚かしいことかは十二分に理解したし、
「これ以上この男を怒らせるようなことは決して言うまい」と心に誓った。
指責めの目的はもう十分過ぎるほど達成されているのだ。
これ以上続ける意味などどこにもない。
もうこの辺で止めてくれてもよいではないか。
それに自分は、生意気な女であることを止めただけでなく、
自発的にクロトワに媚びる女を演じ、要求される以上のことをしているつもりだ。
今自分がしている以上に屈辱的な言葉も行動もありはしない。
クロトワは考え得る限り全ての要求を突き付け、
そして自分はその考え得る限りの要求を全て受け入れた。
死んでしまいたい程の汚辱に耐え、
クロトワの要求に喜んで応じる女を演じているのだ。
だからナウシカは、自分がこれまで行った行為全部に対する当然の対価として、
“指の男”からの責めはきっと許してもらえるのだと信じて疑わない。
ベッドの上で自ら秘奥を大きく開き、腰を浮かして震えるナウシカをよそに、
クロトワは側に立ち、ただ黙って見下ろしているだけであった。
(ああ! いつまでこんな恰好させる気なの!!)
「指責めはもう勘弁してやる」
クロトワのそのたった一言が聞きたい一心のナウシカは、
精一杯努力する姿を示せば、それだけ願いは叶うのだと信じている。
だからここで改めて精一杯股を開き、腰を持ち上げ、精一杯秘奥を深く割り開き、
そして精一杯の言葉で最後のダメ押しをした。
「わっ、わたしっ、わたくしはっ、くろとわさまの…せ、 その…
…せっ、性奴隷でございます。
どうぞココに… …わっ、わたくしの、あの、…マ…マ…マ○コにっ、
くろとわさ まの、その…。 …。 ペッ、ペニスを、 お挿れください。
どうぞ お好きなだけ、このからだを、ごっ、ご、ご存分にお使いくださいませ」
自然な感情に懸命に抗うせいで、どもりが酷い。
そしてユパ様の手前、どうしても小声になってしまったのだが、
そこをクロトワは見逃さない。
「聞こえねぇな。さっきまでの威勢はどうした?
俺様を激しく罵った時みたいにもっとデカイ声で言ってみろよ」
ここでクロトワの機嫌を損ねてしまっては全てが台無しだ。
ナウシカは覚悟を決め、最悪の願い事を叫ぶ。
「わっ、わたくしはっ、くろとわさまの…性奴隷でございますっ。
くろとわさまの、ペニスがはやくほしくて、欲しくて、も、もう我慢できませんっ!
どうぞわたくしの、マ○コにっくろとわ さまの、ペニスを、 挿れてください。
どうぞ お好きなだけ、この身体を、ご、ご存分にお使いくださいませっ!」
必死に下劣な言葉を吐き出した。これ以上の言葉は、もう自分には思いつかない。
「くっくっく、この女、とうとう言いやがった。
お前、今日は自分から男のモノを取り出して、嬉しそうにしゃぶりついたくせに、
俺様の前では自分が淫乱だということを否定してたんだよな。
だが今のお前の言動はどうだ? 淫乱そのものじゃねぇか。認めるのか?」
「…はい。 み、認めます。わたしは、 いっ、いんらんな おんなです。
クロトワさまの ペニスが はやく ほ 欲しいです…」
「やっと正直になったな。
お姫様にここまで熱心に頼まれちゃあ、断るのは失礼だよなぁ」
そう言うと、ナウシカが割り開いている隙間に、自分の指を割り込ませ始めた。
これで都合大小4本の指がナウシカの中に同居したことになる。かなりキツイ。
(くっ! こんな男、一撃で倒せるのに…)
父の仇が自分の神聖不可侵な領域に無遠慮に侵入し、不気味に蠢いている。
最悪。最低。汚らわしい。正直、今すぐこの体勢を解いて、打ち倒してしまいたい。
だがナウシカは、ここが最後の頑張りどころだと自分に言い聞かせると、
感情を抑え込み、正直な気持ちとは真逆の言葉を懸命に探す。
「う、アッ、あ…、あ…。 …。 …。 あ、あの …き、もち いぃ でス…」
「そうかそうか。それじゃ褒美に後で、
ここに俺様のイチモツをたっぷりくれてやるからな。どうだ、嬉しいか?」
「…あ、ありがとう ござい ます くろとわさま。 う…うれしい です…」
ナウシカも、そして周りで見ている男たちも、
てっきりここで“お姫様から熱心に誘われたクロトワ”による
情交が始まるのだとばかり思っていたのだが、
“指の男”とクロトワはこの先どうするか、最初からきちんと決めており、
ここで行為には至らない。
クロトワはしばし泳がせた指をぬるりと引き抜いた。
流れからして、指責めが続行されるのか否か、
ついにクロトワによる審判の時が到来したのである。
ナウシカは祈るような気持ちでクロトワから発せられる言葉に全神経を集中する。
そしてクロトワの口から語られた言葉は、
ナウシカが当然告げられるものと信じて疑わなかった内容とは
まったくかけ離れたものだった。
クロトワは地獄のような表情でナウシカを見詰めたまま言い放つ。
「次が確か5回目だったよな? …続けろ」
それはナウシカに向けられた言葉ですらなかった。
「…そ…んな」
最悪でも指責めを止める代わりに何かの行為を強要されたり、
別の何某かの条件を出されるのだと思っていたが、
基本的に「指責め中止」の方向でしか考えていなかった。
ナウシカはショックのあまり、
腰を浮かせ、秘奥を晒したままであることも忘れて固まってしまう。
(ここまでしたのに! どうして? どうして?)
怒っても駄目。謝っても駄目。泣いても駄目。
そして、娼婦の如き媚び方で誘って見せても駄目。
これ以上何をすればいい?
一体どうすれば、何をどう伝えれば許してもらえるというのか。
もう分からない。まったく分からない。
「お前がオチていく姿を見るのはなかなか面白かったけどよ、
…生憎だったな。屈従し切って媚びる女は退屈なだけだ。趣味じゃねぇよ。」
この場の最高責任者の許しを請うため、王族の誇りも、
人として最低限の尊厳も、何もかも捨て去った渾身の訴えをした。
それすらも5回目の突入を止められなかった。
“指の男”が早速責めを再開しようと、手を伸ばしてくるのに気が付き、
そこで初めて、今自分のしている恰好が、最早全く意味をなさないことに気が付いた。
無意味どころかこれはむしろ、「どうぞ指責めしてください」と誘うための格好だ。
「イヤァ! 私は、その…イヤ! 待って! お止めくださいっ!」
ナウシカは慌てて体勢を解くと、男の責めを拒絶し、
手を振り払って亀のように背を丸めて縮こまった。
今が、狂ってしまう前に残された最後の時間かもしれない。
とにかく今この場で中止の言葉をもらえなければ、
このまま打つ手もなくズルズルとやられてしまう。
「イヤッ! お許しくださいっ! クロトワ様っ、どうか! お願いよ、助けて!」
-どうか私の無礼をお許しください。その代り、この身体を存分にお使い下さい-
こちらの訴えに応じ、酷な要求を次々突き付けてきたのは
他ならぬクロトワ自身ではないか。
そして自分はその要求を全て受け入れ、大人しく従った。
しかもそれに喜んで応じることさえしたではないか。
それなのに、どうして自分のたった一つの願いが聞き入れられないのか。
「裏切られた」と感じ、怒りの感情が沸き起こるが、
それを見透かしたようにクロトワが言う。
「分かってるんだぜ?
お前、俺の性奴隷になる気なんて本当はこれっぽっちもないんだろ?
お前の魂胆なんざ、初めっからバレバレなんだよ!」
「!!」
「谷の女共を庇いたいってことなんだろ?
そうでなきゃお前がこの俺様に土下座して、
『貴方の性奴隷でございます。どうか抱いてください』なんて言うわけねェよ。
お前はそんなこと、絶対にしないヤツだ。初めっから分かりやす過ぎなんだよ!」
何ということか。自分の本心はすっかり見透かされ、
まんまと踊らされていただけだったのだ。
全てははただの茶番、初めからすべて無駄だったということだ。
「そっ、そんな… そんなことはっ! お願い待って! お許しください!
クロトワ様お願い許して! イヤよ、イヤーーーーッ!」
「『存分にこの体をお使いください』って言ったよな?
それじゃあ、お前の言う通り、その体を好き放題させろよ!」
(違う! 違う! 私が言いたいのはそういうことじゃない!)
尚も決して指責めをさせまいと全身で拒絶するナウシカに対し、
クロトワは絶対の切り札を切る。
「お前が大人しくしないってんなら、別にいいんだぜ?
今すぐ部下に命令して他の女を連れ込むまでだ。それでいいんだな?」
「そっ、そんな…」
「他の女」という言葉を出されてしまっては、もう言いなりになるしかない。
-“指の男”の責めだけは勘弁して欲しい-
その一心で、大人しく言いなりになれば許してもらえると信じて
必死に耐えていたというのに、
最初から“指の男”の責めから解放する気など毛頭なく、
ただ単に自分の心を弄んでいただけだったのだ。
今しがたまでとらされていた屈辱的な恰好、
そして口にさせられた最悪に下種な言葉が次々思い出され、
恥ずかしさのあまり頭にカアッと血が上る。
なにが「まだチグハグだな」だ!
最初から与えるつもりもない希望をチラつかせ、
許す気など微塵もないのに、「常識だ」とか「礼儀だ」とか言って
死んでしまいたい程屈辱的な恰好を要求をしていたというのか。
必死の思いで恥辱に耐えていたというのに、
結局のところ、この男の腹黒さを思い知らされただけだった。
クロトワが悦びそうなことを自発的に言ったりやったりしようとして、
懸命にその意図を探り、媚びる女を自分は演じた。
大切な場所に指をこじ挿れられ、「後で抱いてやる」と言われた時、
自分はこの男に、「気持ちいいです」とか「ありがとうございます。嬉しいです」
などと、口にした。
騙されていることに気付かず懸命に演技している自分を、
この男は腹の中で笑っていたのだ。
悔しい。そしてこんな奴にやられて、喜んでさえ見せた自分が忌々しい。
だが、もうそんなことを言っていても仕方がない。
このまま拒絶していたら、確実に谷の女性たちに危害が及んでしまう。
このまま狂ってしまうのは絶対に嫌だが、谷の女性たちを守るには、
「どうか狂うことがありませんように」とすがる様な気持ちで願いながら、
その危険を甘受する以外にもう方法がない。
ついにナウシカは観念した。
頑なに身を丸めていたが、それを解いて仰向けになり、
それからおずおずと股を開いた。
「お願い。もう許して…」
泣きながらの懇願を無視して、再び指が差し入れられる。
終わりの見えない状況に恐怖が募るばかり。
しばし間隔が空いたせいですっかり静まっていた波が、再び急激に高まる。
そして…
「おあっ! お、 お、 あ゛ー、 あ゛ー、 あおーーーーーっ!」
五度人の声を発することが出来なくなる状態までさして時間はかからなかった。
その身体は火傷でもしているのかと見紛うほどに火照り、
涙、涎、汗、尿、愛液、その全身からは体液という体液が流れ出てしまっている。
獣の如き叫び声を発し、理性を失い、表情までも失ったナウシカ。
「こうなっちまうと流石の美少女お姫様も形無しだな。」
実はナウシカが痛々しいまでの演技をしていることは、
クロトワのみならず誰の目にも明らかだった。
それだけにこの女がどれだけ感情を抑え込んでいたか、
そしてどれ程の意思の強さを持ち合わせているかも分かっていた。
だが今のナウシカからは、理性も、意思も、微塵も感じられない。
強いて言えば、今こうして狂わんばかりの状況に
我が身を置き続けていること自体が意思の強さか。
傍目には、「この女はもう完全に狂ってしまったのだ」。
そう言われたら信じてしまう程の形相だ。
そして次の瞬間本当にそうなってしまうかもしれない危険を常に孕んでいる。
そういう恐ろしい事態になってしまうのを避けるため、
また、男たちの注意を自分1人に引きつけておくため、
尊厳も何もかも振り捨てて酷な要求に従ったつもりだった。
それなのに、ナウシカの行為は何ら成果を上げることなく、
クロトワに弄ばれただけで虚しく水泡に帰してしまったのである。