「ハァハァ」 薄暗い森を、ナコルルが疾走する。 その前方には、燃え盛る火の手。ナコルルが暮らす集落の方向から。その煙が、集落の危機をナコルルに知らせる。 (リムルル。みんな。無事でいて) ただそれだけを願い、緑に覆われた森を駆け抜ける。いつもは大自然の恵みに、感謝しているが、今はまとわりつく小枝がわずらわしい。 「リムルル! みんな!」 やっとのことで、集落の開けた場所にたどり着いたナコルル。だが […]
「ハァハァ」 薄暗い森を、ナコルルが疾走する。 その前方には、燃え盛る火の手。ナコルルが暮らす集落の方向から。その煙が、集落の危機をナコルルに知らせる。 (リムルル。みんな。無事でいて) ただそれだけを願い、緑に覆われた森を駆け抜ける。いつもは大自然の恵みに、感謝しているが、今はまとわりつく小枝がわずらわしい。 「リムルル! みんな!」 やっとのことで、集落の開けた場所にたどり着いたナコルル。だが […]